大きな地震が発生すると、テレビ局は地震に関するニュースを報じます。
その中で、よく耳にするのが震度とマグニチュードです。
震度とマグニチュードはどのような意味で、それぞれの関係はどうなっているのでしょうか?
ここでは、震度とマグニチュードの違いや関係などについてご紹介します。
震度とは?
震度は、それぞれの場所での揺れの大きさを表します。場所によって大きさが異なります。
震度は震源から近いほど大きいですが、離れると小さくなります。
これは、震源の浅い地震の場合の話です。
震源の深い地震では、遠くに離れた場所の方が近くよりも大きく揺れることがあります。
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震度の段階数と違い
震度には10段階あります。10段階もあるのかと驚いた人もいるでしょう。
意外と多いです。
震度によって、体感などは大きく異なります。
それらを一覧にすると、次のとおりです。
震度 | 体感・行動など |
---|---|
0 | 人は揺れを感じないが地震計には記録される |
1 | じっとしているとわずかに感じる人がいる |
2 | じっとしている人の大半が揺れを感じる |
3 | 歩いていても揺れを感じる人もいる |
4 | ほとんどの人が驚く |
5弱 | 大半の人が怖いと感じ、物につかまりたいと思う |
5強 | 大半の人が物につかまらないと歩くことが困難である |
6弱 | 立っていることが難しい |
6強 | 動くことができず飛ばされることがある |
7 | 動くことができず飛ばされることがある |
震度に0があることを知らない人は多いと思います。
人は感じなくても、地震計には記録される揺れがあるようです。
どうして、震度5と6にだけ強弱があるのかしっていますか?
震度5と6が強弱に分けられたのは、1995年の阪神・淡路大震災がきっかけです。
気象庁の職員が現地調査をしたところ、震度5と6でも場所によって被害の大きさが異なっていました。
そこで、震度5と6はさらに強と弱に分けた方がよいということになりました。
その方が、被害をより細かく表すことができます。
マグニチュードとは?
マグニチュードは地震の規模(エネルギー)を表します。そのため、震度のように場所によって異なることはありません。
マグニチュードは1つだけです。
マグニチュードは数値で表されます。
大きな地震が起こると、気象庁は今回の地震のマグニチュードがいくつだったのかを発表します。
マグニチュードが7クラスなら大地震で、8・9クラスなら巨大地震と言われます。
小・中地震では、メディアなどでマグニチュードの大きさが取り上げられることはほとんどありません。
取り上げられるのは震度のみです。
プレートの境界で大きな地震が起こりやすいことがわかります。
世界のマグニチュード6以上の震源分布とプレート境界
(出典:内閣府 防災情報のページより)
マグニチュードが1違うと
マグニチュードは地震の規模のことで、エネルギーを表していると先ほどご説明させていただきました。では、マグニチュードが1違うとエネルギーは何倍違うのでしょうか?
マグニチュードが1違うと、エネルギーは約32倍になります。
驚くべきことに、2違うと1000倍も違います。
マグニチュードと震度の関係は?比例するの?
マグニチュードと震度とはまったく異なるものです。そのため、マグニチュードが大きくても、最大震度が大きいとは限りません。
震源が深いと、マグニチュードは大きくても地表での揺れ(震度)はそこまで大きくないことがあります。
つまり、マグニチュードと震度とは必ずしも比例しないということです。
過去の起こった主な地震の震度・マグニチュードをまとめてみました。
震度が小さくてもマグニチュードが大きい地震や同じ震度でもマグニチュードの大きさがまったく異なる地震があることがわかります。
発生年及び地震名 | 震度 | マグニチュード |
---|---|---|
1995年 阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震) | 7 | 7.3 |
2004年 新潟県中越地震 | 7 | 6.8 |
2011年 東日本大震災(東北地方太平洋沖地震) | 7 | 9.0 |
2016年 熊本地震(1回目) | 7 | 6.5 |
2016年 熊本地震(2回目) | 7 | 7.3 |
2018年 北海道胆振東部地震 | 7 | 6.7 |
2021年 福島沖地震 | 6強 | 7.3 |