かつては、竜巻は異国の地で起こるものだと考える人が多かったです。
それぐらい日本においては竜巻は馴染みのないものでした。
しかし、最近はあちこちで竜巻が発生していています。
もはや関係のないものとは言えなくなりました。
ここでは、竜巻の発生原因・時期・大きさなどについてご紹介します。
竜巻とは
竜巻とは、積乱雲によって発生する漏斗状の強い空気の渦巻きのことです。地上では、猛烈な風が吹き荒れ、大きな被害をもたらすことがあります。
陸地では砂塵、海上では水柱を伴います。
アメリカやオーストラリアではトルネードと呼ばれています。
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竜巻が発生する時期
竜巻は年間を通して発生しています。ただし、竜巻の発生件数が多い時期とそうではない時期があります。
日本では、夏~秋(7~11月)によく発生します。
この時期だけで、全体の70%にもなります。
特に多いのは9月となっています。
夜間よりも昼間に発生することが多いです。
竜巻が発生する原因は?メカニズムは?
竜巻が発生するのは大気の状態が不安定な時です。上層に寒気が流れ込み(風も強い)、下層に暖かく湿った空気がある場合に発生しやすいです。
また、地上で風が回転しているところに、上昇気流が重なる場合も発生することがあります。
台風がやって来た時や寒冷前線が通過している時などに多く見られます。
竜巻は平らな場所で起こります。
そのため、海上で起こることが多いです。
山などでは起こりにくいです。
竜巻の大きさ
竜巻などにより発生した被害状況から風速を簡便に推定するために、藤田スケール(Fスケール)が考案されました。藤田スケールは国際的な風速スケールです。
全部で6段階あります。
- F0 17~32m/s(約15秒間の平均)弱い構造物が倒れるぐらいで被害は小さいです。
- F1 33~49m/s(約10秒間の平均)屋根瓦が飛んで、ガラス窓が割れます。
- F2 50~69m/s(約7秒間の平均)住家の屋根がはぎとられ、弱い非住家は倒壊します。
- F3 70~92m/s(約5秒間の平均)壁が押し倒され、住家が倒壊します。
- F4 93~116m/s(約4秒間の平均)住家がバラバラになって飛散し、1トン以上ある物体が飛ばされます。
- F5 117~142m/s(約3秒間の平均)住家は跡形もなく吹き飛ばされます。
日本では、過去にF4以上の竜巻が観測されたことはありません。