大きな音と光で人々を驚かせる雷。
雷はどのような仕組みで発生するのかなどについて知る人は意外と少ないです。
ここでは、雷とはどのようなもので、光と音の関係などについてご紹介します。
雷とは
湿った空気が上昇すると雲ができます。この湿った空気が上空まで上がっていくと、温度が低くなり、あられや氷晶が発生します。
氷晶とは、小さな氷のつぶのことです。
そして、雷雲(積乱雲)となります。
雷雲の背丈は、夏は7Km以上、冬は4Km以上です。
雷雲の中で、あられや氷晶がぶつかり合うと、その際の摩擦で電荷を帯びます。
電気が一定以上たまると、耐えられなくなって電気を放出します。(放電)
この時に発生する音が雷鳴で、光が雷光です。
放電には2つあります。
1つは、雲と地上の間で行われるものです。
これを対地放電と言い、落雷として広く知られています。
もう1つは、雲の中や雲と雲の間などで行われるものです。
これを雲放電と言います。
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雷の多い時期と時間帯
雷は年間を通して発生しています。ただ、雷は夏に多いというイメージがあります。
実際のところ、雷は6~8月に関東地方や中部地方、近畿地方を中心とした広い地域で多数検知されています。
これは、年間の大部分を占めています。
そのため、雷は夏に多いと言えます。
では、冬はどうなのでしょうか?
実は、雷は12~2月に日本海沿岸で意外と多く検知されています。
ただし、夏よりは少ないです。
(出典:気象庁ホームページ)
ここまで説明してきたことは全般的にみた場合の傾向です。
実際は、場所によって大きく異なります。
内陸部では夏に雷が多く発生しています。
しかし、日本海側の地域では冬に多いです。
(出典:気象庁ホームページ)
時間帯についてみていきます。
雷は、夏と冬とでは発生する時間帯に違いがあります。
夏によく発生するのは午後から夕方にかけてです。
冬は昼夜を問わず雷が発生するため、特に多い時間帯というものがありません。
雷の多い地域とは?
地域によって、雷が発生する日数には大きな差があります。東北地方から北陸地方にかけての日本海沿岸で多く発生します。
中でも、金沢での日数が群を抜いて多いです。
金沢では、夏だけでなく、冬にも雷が多く発生するためです。
(出典:気象庁ホームページ)
雷の光と音の関係
雷が光った後、ゴロゴロという大きな音が遅れて聞こえてくるのは、光と音の速さが異なるためです。実は、雷の光と音からおおよその落雷地点までの距離がわかります。
光は1秒につき340m進みます。
そこから次のような式が成立します。
落雷地点までの距離(m)=340(m/s) X 光ってから音が聞こえるまでの時間(s)
例を挙げて説明します。
雷が光ってから、10秒後にゴロゴロという音が聞こえたとします。
その場合、落雷地点までの距離は3,400m(340 X 10)となります。
音が聞こえるのは、約10Kmまでと言われています。
雷が光っても音が聞こえてこないことがあります。
その場合、落雷地点まで40~50Km離れていると考えられます。